会場をセラミックパークへ
国際陶磁器フェスティバル美濃の第6回目は2002年10月12―11月4日に開催された。1986年の多治見市総合体育館での第1回以降3年ごとに開催し、第5回は1998年に開催したが、第6回は新会場となるセラミックパークMINOのオープニング催事と位置付け、開催年を1年遅らせ2002年開催とした。国際陶磁器展美濃には57の国・地域から2049点の出品があった。
同回は「美濃焼再発見」をテーマにした企画展を開催。「美濃焼を育てた人と技」では美濃焼づくりの技術の実演を若手作陶家や一般の来場者に披露した。「美濃焼テーブルコーディネートフェスティバル」では作り手と使い手の交流を図り、「憩い」をテーマに一般消費者から美濃焼を使ったコーディネートを募集し、それらを展示した。「創作おみやげアイデアコンテスト」ではビジネス支援の仕組みづくりとして陶磁器を利用した美濃焼産地ならではのアイデアコンテストを実施した。広く設備の整った新会場は来場者にも好評で、海外の出品者やプレスも多数集まり、約13万人の来場者でにぎわった。
第7回は2005年7月1日―8月31日、セラミックパークMINOで開催された。同展は3月25日―9月25日に開催された「愛・地球博」の期間中の開催となり、「日本」「美濃」の陶磁器をアピールし、陶磁器を介した国際交流を推進した。国際陶磁器展美濃には51の国・地域から1894点が出品。デザイン部門は今回から、実用機能を有するファクトリープロダクトの「デザイン部門A」と実用機能を有するスタジオプロダクトの「デザイン部門B」に分かれた。また同回は、デザイナーとプロダクトのコラボレーションによりデザイン・製造・販売の三者が一体となって「デザイナーインMINO 05新作商品発表展」を開催し、生活に密着したシーンでの美濃焼ブランドの新たな価値の創出を目指して開発した新ブランド「dim(ディム)」を発表して注目された。 第8回は2008年8月1日―9月30日、セラミックパークMINOで開催された。国際陶磁器展美濃には55の国・地域から3284点が出品され、名実ともに世界を代表するコンペとなった。同回も関連イベントとして「デザインが美濃を変える!」をテーマに「デザイナーイン美濃」(dim)を開催。さらなる美濃焼のマーケット確保を目指して、メーカー・商社がコンペのデザイン部門入賞者の中からデザイナーを指名し新商品を開発し「dimブランド」を立ち上げ好評だった。「アートインMINO」(aim)では「土から生える」をテーマに「土と人間のかかわり」の根源性を問い、美濃地域の採土場や製陶工房などで展覧会、ワークショップ、講座を繰り広げた。またセミナー企画「トークイン美濃」(tim)では「熱く語る美濃!」をテーマに、デザイナーらが「新商品開発のノウハウ、苦労話」などを語り合い、それぞれテーマ性の高い企画を繰り広げた。そしていよいよ今年9月16日―10月23日、これまで以上に美濃地区の産業振興・地域振興に力を入れ産地一丸となった、第9回国際陶磁器フェスティバルが開催される。