セメントプロデュースデザイン、「コトモノミチ at TOKYO」オープン


「コトモノミチat TOKYO」 の外観

 ㈲セメントプロデュースデザイン(本社・大阪市西区、金谷勉社長)は、モノづくりの発信拠点ショップ「コトモノミチ at TOKYO」を東京都墨田区業平4-7に移転、5月17日にオープンした。
 場所は東京スカイツリーの膝元押上駅から600メートルほど錦糸町駅に向かうバス通りの1階角地(66平方メートル)、2階には東京オフィスを置く。間口4間ほどの開放的な店内には、日本各地の地場産業の発展と継続を目的とし、産地とデザイン、ユーザーを繋ぐプロデュース業務から誕生したニット柄の「トレースフェイス」(エムエムヨシハシ、瀬戸焼)の湯呑みやペンダントライト、土岐(大東亜窯業)と益子(つかもと)の植木鉢「匣庭」、多治見市・セレック製の「ティー メイト」ほか、墨田区の切子の小箱「切匣」(廣田硝子)、プレス技術から生まれたフードピック(笠原スプリング)などの小物などを展示販売する。さらに熊本のステンレス工場と墨田区の革小物会社をコラボさせたスツール、ショップサインは東大阪・金属加工メーカーからの寄贈と、同社の幅広い活動が見て取れる。

幅広い商品がならぶ店内

 金谷社長はオープニングパーティで「全国の町工場や工芸職人の現状は、1社単独では解決できないことも多く、今後は工場同士の強固な関係と新たなモノづくりのカタチが問われてくる。作り手の悩みをデザインで改善出来ないか、考え方をシェアしつつ墨田区を盛り上げたい」と挨拶。ショップを拠点として、今後もワークショップや異業者交流会、勉強会などを企画していく。
 同社は2014年東京表参道に、これまでプロデュースする地域商品をはじめとする「次世代の新しい日本を感じるギフト」を購入でき、しかもショールーム機能も備えたショップとして同店を開設、今回移転開店した。さらに同店は19年から墨田区が外部の人材を呼び込み、推進する事業「新ものづくり創出拠点」となっている。
 また墨田区は区内に4年制大学がないことから18年から大学誘致を進め、2校の誘致を実現している。20年4月に学校法人電子学園(東京都新宿区)が「i 専門職大学」を開校、21年4月に千葉大学が墨田キャンパスとして「デザイン・建築スクール」を開設する。区は千葉大学、電子学園と包括的連携に関する協定を結んでおり、人的・知的資源の交流による地域の発展と人材育成を進めていく。